「組み込みソフトウェアの開発は需要があるって聞いたけど、どんな仕事なんだろう?」
「そもそもソフトウェアって何?」
上記のような疑問をもつ方に向けて、組み込みソフトウェアについて解説します。
組み込みソフトウェアの開発手順や必要なスキルなど、基礎的な内容を紹介するので、組み込みエンジニアに興味のある方はぜひ参考にしてください。
組み込みソフトウェアを開発したいなら知っておくべき基礎知識

組み込みソフトウェアの開発について、基本的な事項を紹介します。特に、非エンジニアの方は確認しておきましょう。
そもそもソフトウェアとは
「ソフトウェア」とは、コンピューターを動作させるためのプログラムです。ソフトウェアは「基本ソフトウェア」と「応用ソフトウェア」に分けられます。
基本ソフトウェアはコンピューターの制御をになうOSを、応用ソフトウェアは実際の処理をおこなうアプリケーションを指します。
ソフトウェアの特徴は、目に見えないことです。一方、ディスプレイやキーボードなど、有形の機器は「ハードウェア」と呼ばれます。
組み込みソフトウェアとは
「組み込みソフトウェア」とは、家電製品や産業機器などを制御するプログラムのことです。機器に埋め込まれているため、「エンベデッド(埋め込み)システム」とも呼ばれています。
組み込みソフトウェアの役目は、埋め込まれている機器をそれぞれの機能に特化したプログラムに沿って、正常に動作させることです。
組み込みソフトウェアの用途
組み込みソフトウェアは私たちの身の回り、いたるところに使われています。例えば、以下のような電化製品です。
・冷蔵庫
・洗濯機
・炊飯器
・テレビ
・カーナビ など
上記のような電子機器は一般のユーザー向けですが、工業用の設備やロボットのような特殊な用途でも組み込みソフトウェアは用いられます。
日々の生活に欠かせない組み込みソフトウェア。IoTの分野が発展しつつある現代では、人々が身につけるアイテムにも搭載されるようになり、さらに需要が増しています。
組み込みエンジニアとして開発にたずさわりたい人へ

組み込みソフトウェアを開発する組み込みエンジニアを目標としている方に向けて、使用言語や仕事内容などを解説します。組み込みソフトウェアの特徴を理解したうえで、組み込みエンジニアを目指してくださいね。
組み込みソフトウェアの使用言語
組み込みソフトウェアの開発には、以下のようなプログラミング言語が用いられます。
・C言語
・C++
・Java
・Python
・JavaScript など
上記のプログラミング言語の中でも、組み込みソフトウェアでよく用いられるのは「C言語」です。C言語は仕組みがシンプルであり、Webアプリやゲームソフトなど、幅広いシステム開発に使用されています。
C言語はハードウェアを制御するためのプログラムも設計しやすいため、組み込みソフトウェアにも適した言語といえるでしょう。また、組み込みソフトウェアにはC言語から派生した「C++」や「Java」なども使用頻度の高いプログラミング言語です。
組み込みソフトウェアの開発で求められるのはコンパクトさと低コスト
組み込みソフトウェアの開発では、いかに「コンパクト」で「低コスト」に設計するかが求められます。なぜなら、組み込みソフトウェアは膨大な数の電化製品や産業用ロボットに搭載されるからです。
小さく、コストの低いソフトウェアにすることが、製品全体の費用を抑えることにつながります。また、組み込みソフトウェアには、他のソフトウェアのようにアップデートできないという特徴があります。
コストも機能も最小限に抑える必要があるほか、人間の操作ミスにも対応できるようにエラーのおこらないプログラミングを設計しなければいけません。
組み込みエンジニアの将来性
近年、組み込みエンジニアの需要は増えています。なぜなら、「AI」や「IoT」の発展にともない、求められる組み込みソフトウェアの質も量も増しているからです。
しかし、幅の広い高度なスキルが必要な組み込みエンジニアは、人材不足の状態が続いています。需要の増加が見込まれる一方で、供給は不足することが今後も予想されるため、組み込みエンジニアの将来性は高いといえるでしょう。
組み込みソフトウェアを開発するための4ステップ

組み込みソフトウェアを開発する流れを紹介します。順に確認しましょう。
ステップ1:要件定義
まずは、「要件定義」をおこないます。要件定義とは「クライアントの要望を明確にし、最終的に完成させる成果物の方向性を決める作業」です。
発注側の目的を言語化し、認識の違いが生まれないように聞き取りをしなければならず、コミュニケーション能力が求められます。
また、他のソフトウェアと違い、組み込みソフトウェアではリリース後のアップデートはできません。要件定義の段階でもれなく、必要な機能を洗い出すことが大切です。
ステップ2:システム設計
要件定義の次は、「システム設計」です。要件定義で抽出した機能を実現するための設計をおこないます。搭載する機器の規格に合わせて、ハードウェアとソフトウェアの両方を考慮しなければいけません。
ステップ3:実装
システム設計の内容通りに「実装」するのが、ステップ3です。新人の組み込みエンジニアが任されることの多い仕事です。
ステップ4:デバッグ
プログラミングしたあとの「デバッグ」も新人組み込みエンジニアがよく担当します。デバッグとは、「バグを発見し修正する作業」です。組み込みソフトウェアの特徴のひとつに、動作環境と開発環境のハードウェアが違うことが挙げられます。
開発環境のハードウェアで実行したのち、動作環境でも結果をチェックしなければいけません。そのため、組み込みソフトウェアのデバッグはクロスでバッグと呼ばれています。
組み込みソフトウェアの開発に必要なスキル

組み込みソフトウェアの開発に欠かせないスキルを紹介します。組み込みエンジニアを志している方は、ぜひ確認してくださいね。
プログラミング言語
組み込みソフトウェアを開発するには、C言語やJavaなどのプログラミング言語を扱えなければいけません。組み込みソフトウェアのプログラムを正しく記述できなければ、ハードウェアが正常に動かないからです。
特に、C言語は汎用性があり、使用頻度の高いプログラミング言語です。組み込みエンジニアとして働くなら、まずはC言語から学習するといいでしょう。
ハードウェア
組み込みエンジニアの特徴はソフトウェアだけでなく、ハードウェアの知識も必要な点です。組み込みソフトウェアの開発は、ハードウェアの回路図面を参考にしながらおこないます。回路図面を読む力を身につけましょう。
組み込みソフトウェアを開発するまでの道のり

組み込みエンジニアとして、組み込みソフトウェアを開発するにはどのような方法があるか紹介します。
スクールに通う
近年、多くの「プログラミングスクール」が開設されています。組み込みソフトウェアの開発に必須のプログラミングをスクールで学んではいかがでしょうか。
なぜなら、スクールでは体系的にプログラミングを学習できるからです。独学での学習に自信のない方はスクールを検討してはいかがでしょうか。
資格の取得を目指す
独学でスキルをつけたい場合は、「資格」の取得を目標に学習を進めてはいかがでしょうか。組み込みソフトウェアに関する資格は下記のように複数あります。
・基本情報・応用情報技術者試験
・ETEC(組込み技術者試験制度)
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験 など
他領域のエンジニア経験を積む
組み込みエンジニアになるには、幅広い知識が必要です。そのため、組み込み系以外のエンジニア経験を積んでから、組み込みエンジニアに転職するのもひとつの手です。
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まとめ
身の回りの生活に埋め込まれているソフトウェアが、組み込みソフトウェアです。組み込みソフトウェアの開発にはプログラミングのスキルだけでなく、ハードウェアやOSなど、幅広い知識が求められます。
IoTの発展にともない、今後も需要が見込まれる組み込みソフトウェア。スクールに通ったり、組み込みソフトウェアの開発以外でエンジニア経験を積んだりするなどし、組み込みエンジニアを目指してください。