自然言語処理

自然言語処理でできることは?具体例を8つ紹介!

自然言語処理とは、自然言語をコンピュータに処理させる技術です。

自然言語処理は私たちの生活のさまざまな領域で利用されています。

しかし、実際にどのような使い方をしているか知らない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、自然言語処理でできることを8つ紹介します。


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自然言語処理とは?

自然言語処理とは、コンピュータが日本語や英語など普段使用する言語を処理するための技術です。

自然言語処理の際、以下のような分析を行います。

  1. 形態素解析
  2. 構文解析
  3. 意味解析
  4. 文脈解析

まず、形態素解析では、文章を形態素という文章の最小単位に分解し、それぞれの形態素に品詞を対応させます。

構文解析では、形態素解析の結果をもとに、文章の構造を分析します。

その後、意味解析では、構文解析の結果をもとに文章の意味を分析します。

最後に、文脈解析で、文章全体の内容を分析します。

自然言語処理は現在、日進月歩で研究が進んでいる分野です。
特に、大規模言語モデルの精度の向上はすさまじく、これまで人間しかできないと思われていたタスクが、次々と大規模言語モデルによって処理できるようになりました大規模言語モデルとは、大量のテキストデータをもとに学習させた自然言語モデルを指します。

大規模言語モデルの中でも、特に、ChatGPTは有名です。実際に使ったことはなくても、名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

ChatGPTは、入力した文章を翻訳、要約したり、プログラミングのコードを書いたり、図を書いたりさまざまな使い方ができます。さらには、与えた指示通りに、新しい企画の候補や、大喜利、漫才のネタ出しなど、よりクリエイティブなタスクさえも可能になりました。

このChatGPTの発展も自然言語処理技術が大きく関わっています。自然言語処理技術が向上したからこそ、このような精度の高いAIツールが開発されました。

このように、自然言語処理は私たちの生活に深く関わる重要な技術です。

では、実際に、自然言語処理は日常でどのように使われているのかを次の章で見ていきます。

自然言語処理でできること8つ

以下では、自然言語処理でできることを8つ紹介します。

  • 固有表現抽出
  • 要約、知識獲得・情報抽出
  • 機械翻訳
  • 検索・文書分類
  • 評判・感情分析
  • レコメンドシステム
  • 質問応答
  • 生成AI

固有表現抽出

ある文章から、人名や団体名、地域名などの固有表現を抽出できます。

例えば、プライバシー保護の観点から、文章中にある特定の人名を削除したい場合に利用されます。

要約、知識獲得・情報抽出

自然言語処理を利用すると、入力した文章の要約や情報抽出ができます。

例えば、ChatGPTにPDFファイルを入力すると、そのPDFを要約してくれます。加えて、PDF内から必要な情報だけを選んで出力もできます。

機械翻訳

機械翻訳技術には、自然言語処理が使われています。

例えば、Google翻訳を利用すると、旅行先でその国の言語がわからなくても、自動で翻訳してくれます。

また、DeepLは論文や書類などのテキストファイルを高速で翻訳できます。

検索・文書分類

ある文章がどのような意味なのかを分析し、分類・検索ができます。

例えば、SNSの投稿が適切であるかどうかをAIが自然言語処理で自動的に判断し、もし不適切だと結論づければ、その投稿を削除できます。

また、問い合わせの内容を自然言語処理することで、どの部署がその問い合わせに対応できるのかをAIが自動的に判断できます。

他にも、検索エンジンで自然言語処理を利用すると、ユーザーの検索意図を把握し、その意図にふさわしい検索結果を出力できます。

Googleでは、2019年から検索エンジンのアルゴリズムに、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)という自然言語処理モデルを採用しました。これにより、利用者がどのような意図で検索したのかを分析できるので、Google検索の精度が向上しました。

評判・感情分析

ある文章を自然言語処理することで、その文章がポジティブな内容なのか、また、ネガティブな内容なのかがわかります

これを利用して、ある商品が消費者からどのように評価されているのかを分析できます。もし、その商品のレビューが不評であったならば、商品のどの部分が問題だったのかを分析し、次の商品開発に活かせます。一方、レビューが好評であれば、商品を追加で製造するなどの施策を打てます。

レコメンドシステム

あるアイテムの情報を自然言語処理で読み取り、そのアイテムがユーザーの好みに合うかどうかを判定できます。

このレコメンドシステムは、Amazonや楽天市場などのECサイトで利用されています。サイトのトップページに出てくる「あなたのおすすめ」に載っている商品ははこのレコメンドシステムによって選択されています。

あなたのこれまでの購入履歴や閲覧履歴からあなたがどのような趣味、嗜好を持っているかを分析し、それに合った商品かどうかを商品の名前、説明、評価などを自然言語処理することで判断します。

質問応答

質問の意味を理解し、それに対応する回答を出力できます

例えば、この機能は、AppleのSiriやAmazonのAlexa、GoogleのGoogleアシスタントなどのAIアシスタントに搭載されています。

これらのAIアシスタントに「明日の天気は?」と聞くと居住地域周辺の天気を教えてくれます。また、メモをとったり、音楽を流したり、さまざまなタスクの命令を理解し、適切に対応してくれます。

生成AI

現在、さまざまな生成AIが登場しています。生成AIは、ユーザーが入力した文章をもとに画像や文章を生成するAIです。このユーザーの入力を分析するのに自然言語処理が使われています。

例えば、画像生成AIには、Stable DiffusionやMidjornery、DALL-E3などがあります。

Stable Diffusionは、出力したい画像の説明文を英語で入力すると、その入力に沿って、画像が出力されます。

Midjorneryは、Discord上で動く画像生成AIです。発表当初は無料で使うこともできましたが、現在、有料版のみのサービスになっています。

DALL-E3は、ChatGPTを開発したOpenAI社による画像生成AIです。ChatGPT上で画像生成できることが特徴です。

また、文章生成AIには、ChatGPTやBardがあります。

BardはGoogleが開発した生成AIです。対して、ChatGPTはOpenAIが開発した生成AIです。

これら文章生成AIはどちらも、指定の文章を翻訳したり、プログラミングのコードを書いたり、文章の要点整理、アイデア出しなど多様な使い方ができます。

このように、自然言語処理によってできることは多岐にわたります。

自然言語処理をやってみたいと思ったら

ここまで、自然言語処理が何に使われているかを見てきました。記事で紹介した中で、興味がある用法はあったでしょうか。

自然言語処理は、勉強をしっかりすれば誰でも行うことが可能です。このTech Teacher Blogでは具体的な学習方法やサンプルコードを紹介する記事もございますので、
是非他の記事もご覧いただければ幸いです。

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    まとめ

    本記事では、自然言語処理でできることを紹介しました。

    自然言語処理は、コンピュータが英語や日本語などの自然言語を分析するのに必要な過程です。

    この自然言語処理技術は生活のさまざまな領域で活用されており、今回はその中でも8つの例を紹介しました。

    • 固有表現抽出
    • 要約、知識獲得・情報抽出
    • 機械翻訳
    • 検索・文書分類
    • 評判・感情分析
    • レコメンドシステム
    • 質問応答
    • 生成AI

    自然言語処理は、現在、急速に発展している分野です。これからも、自然言語処理でできることはどんどん増えていくことでしょう。これからの研究の進歩にも目が離せません。

    参考文献
    菅由紀子等「最短突破データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)公式リファレンスブック 第2版」技術評論社 2022