学習方法

データサイエンスのロードマップを紹介!効果的な学習方法とは?

本記事は、これから仕事でデータサイエンスを活用したい方のために、データサイエンティストになるためのロードマップを紹介しています。

非エンジニアの方でも実践できる学習方法を解説します!

ロードマップ①データサイエンスを学ぶ目的を明らかにする

データサイエンスとはデータからさまざまな価値を引き出すための方法を追求する学問です。数学や統計学、プログラミング、機械学習などの技術や知識を駆使します。近年はビッグデータが活用されるケースが増えていて、データ分析やデータ解析は注目されているのです。

しかし、闇雲にビッグデータを扱ったとしても有益な価値を引き出すことはできません。データサイエンスを学んでいれば、データを扱うための科学的な方法を理解しているため、ビッグデータから有益な洞察を導き出すことができます

たとえば、データサイエンスを学ぶことで顧客へのマーケティング対策を身に付けられるでしょう。物流会社が交通量や気象条件などのデータを分析して配送の迅速化を図ることもできます。過去の購入情報のデータから顧客の志向を探り出しておすすめの商品を提案して売上を向上させることも可能です。

データサイエンスの知見を理解していれば、ビジネスに変革をもたらせます。多くの企業が抱えているデータを有効活用して新しい価値を創出するのに役立つのがデータサイエンスです。したがって、データサイエンスはエンジニアだけではなくすべての社会人に役立つ学問といえます。

ロードマップ②プログラミング言語を学ぶ

データサイエンスを実践するためにはプログラミング言語を扱うスキルや知識が必要になります。特に重視される言語はPythonとRです。

以下では、PythonとRの特徴やプログラミング言語を学習するための方法まで解説しましょう。

Pythonの特徴と学び方

Pythonは1991年に開発されたプログラミング言語です。

Webアプリケーションから組込開発、ビッグデータ解析までさまざまな分野で利用されています。少ないコードで読みやすいプログラムを書けるのが特徴です。また、ライブラリが豊富に揃っていて、データ分析などで活用できます。

Pythonを学習したいならば、オンライン教材や書籍、プログラミングスクールなどを活用しましょう。文法を学習して、さらにライブラリの扱い方を学ぶことが大切です。データ分析に活用できるPythonのライブラリはたくさんあります。

Pythonのライブラリやツールの中でデータ分析によく使われるものは以下の通りです。

  • Numpy
  • Jupyter
  • Google Colaboratory
  • Pandas
  • matplotlib
  • scipy

それぞれのツールやライブラリの基本的な使い方を学んで、実際にデータ分析を行ってみると良いでしょう。

Pythonは、モデルの構築からシステムの実装まですべて一つの言語でできます

プログラミング初心者の方や言語の汎用性を求める方にPythonはおすすめです。

Rの特徴と学び方

R統計解析のために開発されたプログラミング言語です。

機械学習や統計解析に関するライブラリが揃っているため、データサイエンスを学ぶ際に役立ちます。直感的にわかりやすいとされていて、初心者でもスムーズに学習できるのもメリットです。

Rに関する書籍が出ているため、本を活用して学習を進めると良いでしょう。

ただし、RはPythonと比較すると日本語の情報が充実していません基本的にRはアカデミックな場でよく使われている言語であり、多くの情報は英語で発信されています。英語が得意な方は英語で調べ物をすると便利です。

まずは、RとRの総合開発環境の基本的な操作の仕方を身に付けて、さらにデータ分析や統計処理などの基本を学びましょう。注意点として、Rで予測モデルを作成しても、実際にシステムの実装をするためには別の言語を覚える必要があります。Rはあくまでも統計解析に特化した言語だからです。

すでに別のプログラミング言語を習得している人にRの学習はおすすめできます。

プログラミング言語の学習方法

プログラミング言語の主な学習方法は以下の通りです。

  • 書籍を読む
  • Webサイトを活用する
  • 講座を受講する

プログラミング言語の学習方法①書籍

書籍を読んで学習する方法のメリットは、体系的に情報がまとめられていて信頼性の高い情報を得られる点です。ちょっとしたスキマ時間を使って学習を進められます。

デメリットは不明な点が生じるとつまづきやすい点です。また、本を読むだけでは実践的な経験は積めないため、実際に自分でプログラムを組む必要があります。

プログラミング言語の学習方法②Webサイト

Webサイトを活用する方法は費用がかからない点がメリットです。サイトによっては質問に答えてくれるケースもあります。

デメリットは情報の信頼性が低い点です。

プログラミング言語の学習方法③講座

プログラミング講座が実教室やオンラインスクールで開催されています。体系的なカリキュラムが用意されており、実習もあるため、確実に技術や知識を身に付けられるのがメリットです。

費用がかかる点や実教室の場合は通学に時間がかかる点などはデメリットになります。

ロードマップ③機械学習を学ぶ

データサイエンスにおいて機械学習は重要です。以下では機械学習とデータサイエンスの関係性や機械学習の学び方について紹介しましょう。

機械学習とデータサイエンスの関係性

データサイエンスとはデータから何らかの価値を導き出すことです。そして、データサイエンスはデータ分析などの際に機械学習を扱います。データサイエンスを実践する手法の1つとして機械学習があると考えましょう。

機械学習はデータ分析の手法の1つです。機械に学習をさせてデータから一定のパターンやルールを見つけます。機械学習を扱えるとビッグデータの分析も可能になるのです。

データサイエンスをビジネスに活かしたいならば、機械学習の習得は必要不可欠といえます。

機械学習で学ぶべき内容

データサイエンスのために機械学習を学びたいならば、以下の基本的な手法と活用例をそれぞれ学習しましょう。

  • クラスタリング
  • クラス分類
  • フィルタリング
  • 回帰
  • 次元削減

機械学習には以下の3つの種類があるため、それぞれの基本的な方法を学びましょう。

  • 教師あり学習
  • 教師なし学習
  • 強化学習

実際に機械学習のモデルを構築する際にはPythonが活用されることが多いです。Pythonには機械学習のモデル作成で役立つフレームワークが揃っています。Pythonのフレームワークを用いて機械学習のモデル構築をするための方法まで学んでおきましょう。

あるいはR言語を用いて機械学習を扱うこともできます。R言語を学んでいるならば、R言語による機械学習の実装方法を学習しましょう。

PythonとR言語のどちらかで機械学習を実装する方法を身に付ければ、データ分析を実際に行なえます。

機械学習を学ぶ方法

機械学習の主な学び方は以下の通りです。

  • 書籍を活用する
  • 動画を活用する
  • 講座を受講する

機械学習の学び方①書籍

ある程度プログラミングや数学などの知識があるならば、書籍を活用する方法がおすすめです。書籍に書かれた内容を自分で理解できるならば、学習を進めていき、機械学習の基本から応用まで体系的に学べます。

ただし、書籍による学習方法は疑問点が生じると自分だけで解決するのは難しくなるでしょう。誰か相談できる相手やサービスなどを見つけておくことが大切です。

機械学習の学び方②動画

動画を活用して機械学習を学ぶ方法もあります。たとえば、YouTubeで機械学習の解説をしている動画は多いです。動画であれば視覚的にわかりやすく情報がまとめられています。さまざまな動画があるため、自分に合ったものを見つけられるのがメリットです。

ただし、動画は誤った情報が発信されているケースもあるため注意しましょう。

機械学習の学び方③講座

機械学習に関するオンライン講座を受講する方法もあります。オンラインで機械学習を学べるサービスは多いです。中には完全無料のサイトもあります。プロのエンジニアが講座を担当しているケースが多く、実践的なスキルや知識を学べるのがメリットです。直接質問できるサービスもあります。

ロードマップ④統計学を学ぶ

データサイエンスと統計学の関係、統計学の学習方法を解説します。

データサイエンスと統計学の関係

データサイエンスとはデータの分析や解析を通して有益な結論を導き出すための研究分野のことです。データサイエンスの手法として機械学習統計学があります。データサイエンスを役立てたいのであれば、機械学習だけではなく統計学の学習も大切です。

データサイエンスにおいて機械学習的な手法は徹底的に精度を追求します。データの背景となるルールの説明は重視せず、正しく予測することにこだわるアプローチの仕方です。予測精度の高いモデルを構築することを目指すため、妥当性を犠牲にする傾向があります。

一方、統計学的手法は解釈を追求するのが特徴です。データの構造の可視化を目標として、データの解釈を与えます。統計学的手法で採用されるアルゴリズムは単純なものであり、データの型をあらかじめ予想した上でモデルを組むのが特徴です。統計学的手法は少量のデータでもできます。モデルの解釈がしやすく、予測値や推定値の誤差も評価しやすいです。

統計学の学習方法

統計学の学習は基本的には書籍や動画、Webサイトなどを活用して独学することです。統計学に関する教材は無料のものも含めてたくさんあります。最初は初学者向けの教材を活用しましょう。練習問題を解くことも大切です。

統計学の学習ではまず平均や分散、標準偏差など基礎知識を理解します。
さらに、
統計的検定や相関、回帰分析などを学ぶことも重要です。

統計学の基本的な部分を学んだならば、実際にPythonなどを用いて実装します。基礎的な理論を終えたら、すぐに実戦経験を積むことが大切です。実装していく中で必要な知識を追加で学んでいくことをおすすめします。その方が効率よく重要な事項の学習を進められるからです。

プログラミング言語による実装の段階では統計学の応用である多変量解析の学習を進めましょう。PythonやRなどで実装しながらの方が多変量解析は理解しやすいです。重回帰分析や主成分分析、コレスポンデンス分析など多変量解析の手法を身に付けましょう。

統計学の学習の目標として統計検定の受験もおすすめです。統計検定は統計学の知識やスキルを評価する試験であり、1級から4級まであります。仕事に使えるレベルとされているのは統計検定2級からです。2級で大学基礎課程程度の知識が問われるため、業務での活用を考えている人は2級を目標にしましょう。

独学につまづいたら

独学でデータサイエンスを学ぼうとするとつまづくことが多いです。独学で挫折しそうになった場合は、以下の対処法を試すことをおすすめします。

  • 教材をより初心者向けのやさしいものに変更する
  • プログラミングスクールに通う
  • 経験者に質問する

教材の選び方を誤ると挫折しやすいです。特に最初は初心者向けのものを選びましょう。教材を選ぶ際にはレビューを確認して、初心者でも問題なくこなせるものか確認することも大切です。

プログラミングスクールに通えば、プロからしっかりと指導を受けられます。細かな点の質問も可能です。スクールによってはマンツーマンによる指導を実施しているところもあります。

周囲にデータサイエンスを実践で活用している人がいるならば頼ってみましょう。わからない点について教えてもらったり、学習のアドバイスをもらったりすると良いです。

上記の方法でも解決できないならば、「TechTeacher」の利用を検討してください。個別指導でありカリキュラムはありません。それぞれのつまづいた点をピンポイントで解説します。それぞれに合った勉強法を提案してサポートするため、無理なくデータサイエンスのスキルを身に付けられるでしょう。

まとめ

データサイエンスを身に付けたいならば、プログラミング言語を習得してから機械学習や統計学を学びましょう!